住宅ローンの「5年ルール」と元金・利息の関係 news
結論:金利が上がると、毎月の返済額は変わらないが、「元金」と「利息」の割合は変わる。
具体的な影響
住宅ローンの返済額は「元金」と「利息」の合計で構成されます。
金利が上昇すると、毎月の返済額のうち「利息」の割合が増え、「元金」の割合が減ることになります。
なぜそうなるのか?
変動金利型住宅ローンでは、金利が変動しても「5年間は返済額が一定」であるため、
仮に金利が上昇した場合、銀行は増えた金利分を以下のように調整します。
- 利息の支払いを優先 → 金利が上がると、毎月の返済額の中で「利息」の割合が増える。
- 元金の返済が少なくなる → 元金の減少スピードが遅くなり、ローン残高がなかなか減らなくなる。
具体例で考えてみる
金利上昇前(例:金利1%の場合)
- 毎月の返済額:100,000円(固定)
- うち 利息:10,000円
- うち 元金:90,000円
※ 毎月9万円の元金を減らしながら返済していく。
金利上昇後(例:金利3%に上昇)
- 毎月の返済額:100,000円(変わらない)
- うち 利息:30,000円(増加)
- うち 元金:70,000円(減少)
※ 金利が上がることで、利息の支払いが増え、元金の減りが遅くなる。
影響とリスク
✔ 元金が減らない → ローン残高が長く残り、最終的な総返済額が増える。
✔ 5年後に急に返済額が増える可能性 → 5年ルールで守られていた返済額が、5年後の見直しで大きく増加する可能性がある。
✔ 125%ルールが適用されるが… → 5年後に増加額が制限されても、未払い利息(本来払うべき利息)が発生するリスクあり。
結論
「5年ルール」により、金利が上昇しても毎月の返済額はすぐには増えないが、
元金の減りが遅くなり、支払う利息の割合が増えるため、長期的な総返済額は増えてしまう。
👉 金利上昇時には、繰り上げ返済や固定金利への借り換えを検討するのが賢明!