2024年9月:リストラによる任意売却 sale
今回は、住宅ローンの返済に困る東京都にお住まいのSさんより任意売却の依頼をしていただきました。
Sさんは、東京都内の閑静な住宅街にある3LDKの一戸建てに住む45歳の会社員です。数年前、マイホームを購入したときは、順調に働き、将来の安定を感じていました。しかし、1年ほど前から会社の業績が悪化し、リストラの対象となってしまいました。転職活動を続けるものの、希望する仕事が見つからず、収入は減少の一途をたどっています。
そんな中、Sさんは自宅のローン返済が困難になり、生活費も削らざるを得ない状況に陥ります。銀行からの督促状が届き、返済期限が迫る中、毎月の支払いが滞ることに対する不安が募っていきました。Sさんは家族に負担をかけたくないと考え、任意売却を選択することに決めました。
任意売却とは、ローン返済が困難になった場合に、債権者の同意を得て不動産を通常売却する手続きです。競売とは異なり、より高い価格で売却できる可能性があります。Sさんは、任意売却の弊社に相談し、具体的な手続きを進めることにしました。
まず、Sさんは任意売却のために必要な書類を準備しました。これには、収入証明書や不動産の登記簿謄本、ローン契約書、最近の金融状況を示す書類などが含まれます。また、弊社と共に自宅の査定を行い、適正価格を算出しました。査定結果は、予想よりも高めで、Sさんは少し安心しました。
次に、弊社は売却活動を開始いたしました。他の不動産会社と連携し、インターネットなどで広く物件情報を発信しました。また、内覧会では、Sさん自身も家を掃除し、整理整頓してお迎えしました。訪れた方々からは「静かで落ち着いた環境ですね」との声もあり、Sさんは少しずつ希望を持つようになりました。
数週間後、数件の購入希望者からの申し込みがありました。その中の一人は、Sさんの自宅を気に入り、売却価格の80%で購入を希望してきました。Sさんは、弊社と協議の上、その価格を受け入れることに決めました。任意売却では、債権者に対しても売却価格を報告し、承認を得る必要があります。債権者からの承認が得られた後、売買契約が締結されました。
Sさんは、売却が決まったことに安堵し、これで負担から解放されると思いました。しかし、任意売却が完了するまでには、売却代金がローンの残高に充てられるため、全ての手続きが完了するまでの期間が必要です。この間、Sさんは引越しの準備を進めるとともに、新たな職を見つけるために再度活動を開始しました。
新たな住居の確保も考慮し、Sさんは賃貸物件を探し始めました。自宅が売却された後、生活が一新されることを期待しつつ、慎重に条件を選びました。自宅の売却が無事に完了した後、Sさんは新たな賃貸物件に移り住み、再出発を果たしました。
任意売却は決して簡単な道ではありませんが、Sさんはこの経験を通じて、困難な状況でも前向きに生きることの大切さを学びました。また、今後のライフプランを見直し、無理のない生活を心掛けるようになりました。Sさんの事例は、他の人にとっても参考になるものであり、困難な状況にあっても、適切な支援を受けることで新たな道を切り開くことができるという希望を示しています。
監修者情報
リッチ・マネジメント株式会社
代表者 大和田豊
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